一般的にはアラン・ドロンのフィックス(この俳優にはこの声優、と定番化している)で有名だが、近年はアラン・ドロンの映画も放映されていないので、現在ではアル・パチーノや『ダイ・ハード』のブルース・ウィリスがフィックスだった。
山田康雄亡き後のクリント・イーストウッドも定番化しつつあったようだった。
※『ダイ・ハード』はビデオ・DVD共に樋浦勉が吹き替えしている。野沢・ウィリスは主にテレビ朝日版の放映(フジテレビ版は村野武範!)で吹き替えだったが、『ダイ・ハード4』の劇場版で吹き替えを担当していた。
今年になってベテランの声優が相次いで亡くなっている。
「鉄腕アトム」のヒゲおやじの声だった和田文夫。
「ゲゲゲの鬼太郎」の目玉おやじの声だった田の中勇。
「キン肉マン」のロビンマスクの声だった郷里大輔(自殺とされている)。
山田康雄が亡くなった時もショックだったし、昨年の広川太一郎も大いにショックだった。
まだ健在だが「ちびまる子ちゃん」の友蔵役の青野武も病気療養中で役を降板し、一切仕事をしていない・・・
今でこそDVDやブルーレイの普及により洋画での吹き替え需要があるが、一昔前まではTV版での放映の吹き替えや、アニメのアフレコでしか需要が無かった。
一般的には「声を知ってるけど顔や名前は知らない」と言われる職業だった。
日本のテレビ創成期には数多くの海外ドラマが輸入されお茶の間で流された。
そんな時代から日本の声優、吹き替えのレベルは世界有数、いや世界一だ。
オリジナルの俳優の声を聞いてガッカリした経験が何度もある。演じる俳優以上のレベルの吹き替えも多く存在する。
そんなベテラン声優たちが相次いで亡くなって残念だが、年齢的にも70代を超えるとさすがに厳しいのかも知れない。野沢那智はいつまでも張りのある声質だったが、「ルパン三世」の銭形警部でお馴染みの納谷悟朗などは覇気もなくとても吹き替え出来るものとは思えない。
寄る年波には勝てぬ、とはこうした事か。サラリーマンのように定年がない分、声を生業とする以上は演じる声のイメージを損なわないよう、自己管理も大いに重要になるんだろう。
海外ドラマ、洋画が好きで吹き替えフリークの私としては寂しい時代になっていく・・・
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