2010年12月2日木曜日

時代劇アワー『子連れ狼』(ネタバレあり)

『子連れ狼』
第1部:1973年4月1日 - 1973年9月30日
第2部:1974年4月7日 - 1974年9月29日
第3部:1976年4月4日 - 1976年9月26日 

一般的に『子連れ狼』と言われて思いつくのは萬屋錦之介版であり若山富三郎の劇場版やテレビ朝日版の北大路 欣也ではない。

そして主題歌と言えば有名なのが橋幸夫の「子連れ狼」♫ シトシトピッチャン シトピッチャン♫なのだが本当の時代劇フリークならバーブ佐竹の「ててご橋」 ♫ ててごと ははごと ごととごと 一石橋で待てばよい ♫ なのではないだろうか。

罪を犯した訳でもなくましてやミスをした訳でもないのに「陰謀」だけで妻や屋敷の使用人まで惨殺された挙句、幕府(上様)に謀反を起こしたと因縁をつけられ素浪人になってしまう。
幸い我が子「大五郎」だけが助かっていた。

とにかく柳生が嫌らしいなぁ、と子供心にいつも感じていた。あの手この手で拝一刀の暗殺を図るのだが、まともに仕掛けても勝てる訳がなく(水鴎流は手ごわい)、結局最後は「数の論理」でしか手が無かったのが柳生だ。

あの「死相」メイクはやりすぎかな、と思うのだが拝一刀の顔=萬屋錦之介と刷り込まれてしまった。
何かの記者会見やワイドショーなどで観た素顔を見ても何のオーラも感じなかったのを記憶している。

そして仕事の代金、「一殺五百両」と言う破格の料金で殺しを請け負う理由、
第3部になって明らかになるのだが、投擲雷(=グレネード)の購入資金だったのだ。

柳生はかなり卑劣な手段で拝一刀親子を貶めるが、拝一刀は武士道に生きる「侍」として対抗する。柳生は最終決戦の前に「これまでの戦いでお前の刀もガタがきているだろう。こちらから刀鍛冶(だったか?要するに刀の修理だ)を送る」と、敵に塩を送るように見せかけ、その実、職人も「草」だったことで商売道具の「胴太貫」に目に見えない傷を付けられ、後にそれが致命傷となってしまう。

拝一刀は相当なお人好しなのか?最後の最後で下手を打ってしまう。
結局、大金で用意した大量の投擲雷も阿部 頼母を救う為に大半を使ってしまい、宿敵を前に絶命してしまう・・・

何とやり切れない幕引きだろう。これがお茶の間で流れる時、家族はどんなリアクションをしたのだろう。最後は・・・「我が・・・孫よ!」(柳生烈堂)

「え??」

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